308GTS購入まで HomeGo Back

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なぜ跳ね馬?

次期愛車の条件ですが(漠然としてますが)、

  • とにかくキャブ仕様のエンジンであること。あの吸気音とダイレクトなフィーリングが病み付き。
  • 旧めでカッコイイこと。〜'70年代のデザインが好みなので。できればオープン2シーター。
  • 大きいクルマはNG。5ナンバーサイズがイイ。
  • そこそこ走ってくれれば充分。チューンドS30Zはちと速過ぎ。
  • 妙に腕力や脚力を必要としないクルマ。あと、できればクーラー装備。もうトシだし。
  • こんどは絶対ロールケージやセミバケや4点シートベルトは付けないぞぉ
...みたいなイメージがありました。が、たまたま実物を見てしまったアルピーヌA110にササッてしまいました。 白いのが走ってるのを間近で見てしまい、とにかくめっちゃカッコエエ。キャブ時代のクルマだし。で、めっちゃ小さい。 超タイト(助手席側ドアにも普通に手が届くからパワーウィンドウ不要ってぐらい)で、快適装備皆無、めっちゃ硬派なんですが デザインは内外装ともにすんばらしくエレガント。これはもうブルーメタリックのA110しかないなぁと。 大まかに言えば1300と1600があり、年式によって細かく仕様が異なりますが、タマ数があって手ごろな1300VCで充分! スイングアクスルのほうが味があるってゆーしギンギンに走るつもりもないしなぁ...などと考えておりました。 しかし、超希少車。めったにありません。価格帯は4〜600万といったところでしょうか。 60年代後半〜70年代前半のクルマなのでパーツ供給は結構厳しく、専門ショップに頼らざるを得ません。 「ルノー」ってゆーより「アルピーヌ」ですから...

そんな時期にゼットを手放しました。本当はナンバー切ってでも置いておきたかったんですが、乗ってやらないと 調子崩すのは見えてるんで、コンディションがいいうちにかわいがってくれそうなヒトに乗ってもらったほうがいいかな、と。
で、一気に寂しくなったわけですが、アルピーヌが載ってた雑誌の何気ない記事が目に留まりました。
フェラーリ308GTSかぁ...個人的にはGTBよりGTSやな絶対。屋根が開くクルマっていーなぁRX-7のカブリオレは良かったもんなぁ... へーぇGTSのほうが人気なくて安いんかぁ...うーわこのインテリア。コンパクトなメーターナセル!トグルスイッチ! フタ&キー付き皮製ドアポケット(GTSのみ)!お約束のゲート付きシフトレバー!こりゃエクステリアなんかよりインテリアがカッコエエ〜! フェラーリはその性格からか他のクルマより雨ざらしにされることも少なく保存程度は年式から想像するよりもイイ場合が多い... そりゃそーやわなぁ。んで?5ナンバーよりちょっと広いだけなんや(1720mm)。 んんっ?!キャブ仕様がある?!キャブ仕様のV8フェラーリなんてアタマ真っ白になるよーなイイ音するんやろーなー... で、いくらぐらいするんかな? えーっアルピーヌA110と同じか、もしかしたら安いだぁ??パーツ価格は?348以降のV8ほど高くないだとぉ...こっこれは...

調べてみると

最後のキャブレター・フェラーリである308GTB/GTS(正確に言うとイタリア国内仕様の2リッター版208GTB/GTSが最後らしい)。 ひと口に308と言ってもいろいろあるようです。1980年までの308GTB/GTSがキャブ仕様(ここまでがクラッシック・フェラーリ として認知されるようです)。 初期の1976〜1977年あたりまでのGTBはファイバーボディで、後のスチールボディより100kgぐらい軽かったとか。 また1978年ごろまでのヨーロッパ仕様はドライサンプの255HPエンジンが載ってたとか(GTSが出たのがちょうど1977年なので GTSのドライサンプはほとんど存在しないようです)。その後のウェットサンプのキャブ仕様はチューニングが異なり240HPとのこと。 一方のUS/JPN仕様はボディ自身がさらに100kgぐらい重く、エンジンもデスビが各バンク毎のツインになり、圧縮比やバルタイなどが 異なることからパワーがさらに20〜30HP落ちるようです。
で、1981年以降はインジェクション仕様となると同時にバルタイが大人しくなって中低速重視になり、クラッチも劇的に軽くなった おかげで、日常の足...とまではいかないまでもフツーに乗れるようになったようで、2バルブの308GTBi/GTSi、 1983年あたりからは4バルブ化された308QuattoValvole(以下QV)、そして1985年あたりに最終型の3.2リッター328GTB/GTSへと 続いていったようです。
また、外装面でUS/JPN仕様は前後のバンパーが突き出しており(重い原因だし全長が15cmも長くなる)、触媒がついているために マフラーに遮熱板がある等、スタイルの印象はかなり異なります。
キャブ仕様308の中で相場的にもっとも高いのが初期のファイバーGTB。次がスチールボディ/ドライサンプ。そして ウェットサンプの順。GTBよりGTSが少し安め、色は当然、赤(ロッソコルサ)が一番人気(数も多いし)。 違う色だとちょっと安かったりします。またヨーロッパ仕様よりUS/JPN仕様のほうが少し安いようです。
ちなみに2005年わたくしが探しまわってた頃の国内にある308の相場は、USインジェクション仕様なら250万あたりから、 JPNキャブ仕様なら350万あたりから、JPN仕様QVなら400万前後。ファイバー/ドライサンプのGTBでも600万あたり。 そう、国産のちょっとイイクルマなみなんです。条件さえ合えば、決してユメではないんです。

フェラーリらしいイイ吸気音がするのはヨーロッパ仕様のシングルデスビ・キャブ仕様まで、というのが通説。 よって、ワタクシが狙ったのは

  • ヨーロッパ仕様のGTS、ウェットサンプのキャブ仕様。
  • 色は黒(ネロ)が第一希望。が、赤(ロッソコルサ)が70%以上を占めるらしい。
  • ヨーロッパ仕様オプションのフロントビッグスポイラーもカッコイイ。
  • シート色はタンがいいなぁGTSだし。
  • ホイールはオプションの7.5J-14が理想。もしくはオプションの7J-16/8J-16。
  • 右ハンドルならベスト(実際ありましたが程度ボロボロだった)。

さすがに実際に乗ったこともないクルマを選ぶなんてことはできません。程度がいいかどうかなんて判別できるわけもなく。 比較できるほどお目にかかる機会もないわけで...なので信頼できるショップにお願いするのがベストでしょう、 とゆーことでネットや雑誌に広告を出してるいくつかのショップに探してくださーいとお願いしてみました。
なかなか見つからず...しかしついに発見

...が、そうカンタンにはコトは運びません。

日本国内では全然さっぱり見つかりません。QVなら結構あるんですが、キャブ仕様でかつヨーロッパ仕様となると全然。 かえって希少なファイバー/ドライサンプのGTBのほうがまだタマが出てくるぐらいでした。
それから半年間。ひたすら探して、待って... 白(これはUS仕様だった)や赤(本国仕様、しかし高すぎ)もありましたが、ササッたのはコレ!
フロントビュー
黒で黄色のストライプ入り。塗装はまだキレイ。
エンジン
エンジンはシングルデスビのキャブ仕様。
インテリア
コレコレ。コンソール上のトグルスイッチ、フタ付きドアポケット...
OldtimerGarage
コレを見つけたスイスのお店「OldtimerGarage」。
  • 1978年モデルの1979年登録、ヨーロッパ仕様。LHD。走行40,000km。
  • 2003年にタイミングベルト、クラッチ、ブレーキをO/H済み。以降2,500km走行。
  • 外装は黒(ネロ)。ホイールはオプションの7.5J-14。
  • 内装はベージュ。ただしシートは再スプレーで色が違い、かつ硬くなっている
  • クーラー付き。オリジナルのマニュアル・工具付き。
ネットでたまたま見つけて、横浜の某有名ショップに「日本に持って来れますか?」と問い合わせたら 「あーココね、取引したことあるから大丈夫」(←すっげぇマジすっげぇ)とのこと。 ヨーロッパ仕様のクリーンなルックスだし、オプションの7.5J-14が付いてるし、 色も赤じゃないから相場より安い!じゃなかった「希望通り」やし。 決めちゃいました。

ただし、コレはスイスにあったわけで、とゆーことは船便で日本までドンブラコッコとなりますが、
スイスには海がない
ので、一旦ドイツに通関し、そこから改めて船便で日本に輸出、もう一度通関することになります。 (国内にあった場合と比べると100万以上余計にかかります...)

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